Head
あの人は頭がいいと言う時、英語ではheadは使わず、“He is smart.”と言います。“He is brainy.”と言うと、頭がいいのですが、どちらかというと、頭でっかちの、生意気さがちらつく感じです。
日本で脳死を死と認めるか否かの議論が沸いてから久しいですが、脳死の状態の人は、“He is brain-dead.”です。
口語で、“He is brain-dead.”と言う場合は、「頭が働かないヤツ」 「気の利かないヤツ」「どうにもしようのないヤツ」。脳が死んでいるのも同然、という気持ちです。
Headは人や動物の頭数に使います。1人当たり(または、1匹当たり)という時は、per head。人数を数えた結果はhead countですが、頭が身体から雛れてしまっては、命がなくなりますから、大変なことです。“He is going to get his head handed to him.”となると、失敗をした同僚のことを、「あいつ、コテンコテンにやられるよ」というような場合に使います。
「Heads up!」は、「気をつけろ!」。“Give someone a heads-up.”と言うと「(誰か)に注意を促す」ということになります。しかし、他の場合は、giveとheadとを組み合わせると、卑猥な意味になるそうですから、注意しましょう。
“Let him have his head.”は、競馬で、馬のたづなを思いっきりゆるめて、馬の好きなように走らせることから、好きにさせる、という意味があります。
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Crock Pot
ボストンの煮豆は長時聞かけてコトコトと煮込んであって、しっくりと味が染み込んでいるので有名です。レストランのメニューなどにはBoston Baked Beansとかって書いてあったりします。昔はストーブの上に焼き物の鍋を置いて、1日中煮たのでしょう。
今も、昔風の茶色の釉(うわぐすり)をかけた、中ふくらみの陶器(earthenware)の蓋付きの鍋を売っています。この鍋はcrock potと呼びます。また、crockとも言います。
Crockは容器、瓶といった意味です。crock of liquorといえば、お酒の入った瓶です。
相手の話が、信用できない、または、いい加減なことを言っている場合は、「冗談じゃないよ!」といった感じで、“What a crock!”と言います。この場合このcrockには、お酒やおいしいものではなく汚い物が入っているわけで、話の内容に嫌悪感を示している言葉です。案外頻繁に耳にします。
“He is crocked.”は酔っ払っているということ。“He is crocked to the gills.”も同じ意味です。すごくお酒を呑む人のことを、“He drinks like a fish.”と言いますから、その辺りからの連想でcrocked to the gills(〔魚の〕エラの先まで)ということになったのでしょう。
Potも同じく壺状のものです。鍋釜類にあたるのが、pots and pans。コーヒー沸かしはcoffee pot、紅茶や緑茶を入れる急須のようなものはtea pot。
なお、日本のポットは保温用ですから、thermal carafe、またはinsulated carafeとでも言うのでしょうか。一般のアメリカの家庭では見かけないので、アメリカ人の友人に聞いてもはっきりしません。ポットだけでは通じないのは確かです。
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Bridge
1995年、つまり今からちょうど20年前の古い話で恐縮ですが、『マジソン郡の橋』という小説が百何十週もニューヨーク・タイムズのベストセラーになったことがあります。屋根付き橋の写真を撮りたいと訪れて、道に迷った人との出会いに端を発する物語です。日本でも同じく好評だったようで、アイオワ州のマジソン郡の橋を訪れるツアーまで出現したと聞いています。
屋根付き橋(Covered Bridge)という、小屋を取り付けたような橋は、アメリカ人たちには郷愁を誘うもののようです。昔は雪や嵐から通行人を守るための実用的な工夫だったのでしょうが、最近は、写真の素材だったり、観光地の目玉だったりになっているようです。
小川の両岸にかぶさるように繁る木々の陰に佇むように見える古びた小屋のような橋は、昔の緩やかな生活のテンポを偲ばせてくれます。日本で、鎮守の杜の森を見るときの気分と通じるものがあるのかもしれません。
橋の下には水が流れています。わだかまりは水に流して忘れるもの。英語でもWater under the bridgeというと、過去のものとなるという意味です。They had their battles, but that is all water under the bridge.(けんかもしたけど、それも過去の話)というように、大自然の包容力を感じさせてくれます。
昔の橋は木製でしたから、燃やしてしまえば、的の襲撃を阻止することができました。その代わり、味方も川を渡れなくなります。Don’t burn your bridges behind you.後ろにある橋は、今渡った橋。燃やすなというのですが、転勤、転職などをするときに、縁が切れないように、昔からの付き合いも大切にしなさいという意味で使ったりします。
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Secession
あけしておめでとうございます。
2015年も日本は問題満載ですね。沖縄の基地問題もその一つです。『The Japan Times』の記事で「Okinawans explore secession option」というのがありました。つまり沖縄を日本から独立させ、一つの国にしたいというわけです。
secessionというのは分離ということです。Secessionist(セセッショニスト)は分離派の人たちのこと。つまり、沖縄が持つ基地問題をはじめとする諸問題は、本土からの押し付けによるところが多いので、独立してしまってはどうだろう、ということです。
去年、スコットランドが分離独立の選挙を行いましたが、「Scotland's Secession Vote」と呼んだりしていましたね。
単語の文頭を大文字で「Secession」と書くと、南北戦争の原因となった南部11州の分離をさします。ヨーロッパヘ向けて織物を送っていたチヤールストン港をめぐっての北部と南部の戦いで、これは1861年のことです。
作家のノーマン・メイラー氏が1968年ニューヨークの市長選に立ったことがありました。彼もSecessionistでした。彼は何を分離したがってたかというと、ニューヨーク市を州から脱退させ、51番目のインデペンデント・ステイトにしたかったのです。まあ、ジョークみたいですが…。
Secessionの動詞はsecedeで、脱退する、脱党する、分離するという意味になります。
Euthanasia
Game
プレステなどのビデオゲーム(アメリカではテレビゲームを「ビデオゲーム」と言います)は一向に衰えを見せませんね。アーケード(ゲーセンのこと)で食い入るようにスクリーンを見詰めて、精力を集中している若者を見ると、あのエネルギーを生産性のある活動に向けることができないかな、なんて思ったりします。まあ、人生無駄になることはない、と言いますから、ゲームに熱中している姿だけを見て判断するのは早計ですね。
Gameといえば、娯楽、遊びがまず頭に浮かびます。遊戯の感覚からなのでしょうか、She is playing a game with me. (からかっている)というようにも使われます。のらりくらりと話しをかわす相手に、怒りを含んだ“Don’t play games with me!”などは、「俺をなめるんじゃないぞ!」という感じかもしれません。
ただし、to play the gameというと、規則通りに事を進めるという意味になります。事業で成功するためには、しかるべきルールを踏まなければならない、などと言いますが、In order to succeed, you have to play the game.となります。期待されている行動パターンに従うことです。
娯楽といえば、狩猟もその一つですが、狩りの獲物もgameです。He is a big-game hunter. と言うと、象、ライオンなどの狩猟をする人です。
獲物の肉もgameです。猟獣の肉はどことなく鼻につく匂いがありますが、鼻につく感じは、gamyです。このgamyな味がいいと言った人もいましたから、必ずしも悪いとは限らないようです。
ですが、人の話になると、He is gamy.は、うさん臭い人です。ご用心。
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Base
Base は一般的には「物を支える土台」のことですが、野球で使われるベースもここからきています。アメリカでは、野球が国技というだけあって野球に例えられた表現も多々あります。
例えば、She cannot get first base with that idea.一塁にたどり着くのは、ホーム・プレートへの第一歩。つまり、この場合「そのアイデアじゃ一塁にも到達できない」というわけです。
同じ表現で、対象が人になると、一般に、男性を主語、女性を対象にした男女関係の話です。She cannot get to first base wilh him.彼に近づくきっかけがなかなかつかめない感じがしますね。
The question caught him off base.ベースから離れているときに捕まった、という意味ですが、牽制球にやられた、ということです。つまり、予期しなかった質問にやられた、っていう感じでしょうか。隙を突かれた感じが伝わってきます。
日常的によく聞く言い回しで、I will touch base with you.「連絡します」も野球からきているようです。なお、現在進行形で言う場合は、I am touching base with you.、過去形で言う場合は、I touched base with you.となります。使い方的には若干納得できない部分もありますが、このまま覚えました。